泥魚(でいぎょ) 孔明の巻

出来事

  • 曹洪を黄河に残し、曹操軍が汝南へ向かう
  • 穣山のふもとで、曹操軍と劉備軍がぶつかり、曹操軍が六十里ほど退却する
  • 曹操の陣が趙雲に攻められるが、十日を過ぎても動きがない
  • 兵糧輸送隊と汝南の城が曹操軍に襲われ、張飛と関羽がそれぞれ救援に向かう
  • 関羽と張飛からの連絡が途絶え、劉備本軍が孤立する
  • 劉備本軍が穣山へ退却を開始するが、曹操軍の奇襲にあう
  • 劉備が汝南の城から逃げてきた孫乾らと合流する
  • 高覧と張郃の軍が劉備を襲うが、趙雲が高覧を斬る。
  • 関羽が劉備に合流し、張郃の命を奪う
  • 山上に逃げた劉備のもとに張飛が合流する
  • 夫人・老人・子供を残し、劉備軍が麓の曹操軍に突撃する
  • 曹操軍が劉備軍を徹底的に痛めつけて、許都へ帰る
  • 劉表の助けを求めるため、孫乾が荊州へ向かう
  • 劉表が孫乾に、荊州へ参られよと告げる

あらすじ

早馬の知らせを受けて、曹操は計画を変更した。
・曹洪(そうこう)は黄河に残る。
・曹操自身は汝南(じょなん)にいる劉備を攻める。

劉備はすでに劉辟(りゅうへき)と龔都(きょうと)の兵とともに汝南を出発していた。しかし曹操軍はあまりにも早く南下してきたため、劉備軍は迎え撃つ準備をした。

夜明けとともに、曹操軍と劉備軍はぶつかった。曹操軍許褚(きょちょ)と劉備軍趙雲がぶつかった。関羽と張飛は曹操軍の側面を攻めた。曹操軍は五、六十里ほど退却した。

次の日。趙雲は曹操軍に挑むが、曹操軍は動かなかった。十日が過ぎても曹操軍は戦意を示さなかった。

劉備のもとに早馬がきた。兵糧を運ぶ龔都(きょうと)の隊が曹操軍に襲われている、というのだ。別の早馬は、曹操軍が汝南の城を攻めている、と知らせた。劉備は命じた。
・関羽は汝南の城の救援に向かう。
・張飛は兵糧隊の救援に向かう。

その後、張飛は兵糧隊を救援に向かう途中で、曹操軍に包囲された、という知らせが入った。そして関羽とは連絡が途絶えた。

次の日の夜。劉備は退却を開始し、穣山(じょうざん)の下まで来た。
そのとき、断崖のうえから無数のたいまつが降ってきた。そこには曹操がいた。趙雲は劉備を守りながら逃げた。うしろから曹操軍の兵が迫ってきたため、劉備はひとり山間へ駆け込み、深山へ身を隠した。

夜が明け、劉備は峠の道に一隊の軍馬を見た。そこには味方の劉辟(りゅうへき)らがいた。劉辟は、汝南の城を脱出し、劉備夫人らを守護して逃げて来た、と言った。

劉備は汝南の残兵千余を率いて、山道を進むと、曹操軍の高覧(こうらん)と張郃(ちょうこう)の二隊が攻めてきた。高覧は劉辟を斬ったため、趙雲は高覧を斬ったが、汝南の残兵は壊滅した。趙雲も戦いに疲れはじめ、劉備は最期を覚悟した。その時、関羽の隊が現れ、曹操軍の二隊を粉砕し、張郃を斬った。曹操軍に囲まれ苦戦していた張飛も曹操軍の隙をつき、山上へ逃げ登り、劉備と合流した。

「曹操軍が麓から総がかりで攻めてきます」物見が劉備に知らせた。
孫乾(そんけん)を夫人の守護に残し、残りは麓の曹操軍へ突撃した。
劉備軍は大敗した。「もはや、これ以上、痛めつける必要もあるまい」曹操は軍をまとめて許都へ帰った。

劉備らは、さまよい歩いた。漢江(かんこう)に着くと、劉備が来たことを知った小さな町や田の家から、酒や肉が持ち運ばれた。劉備は労苦を共にする諸将に自身のふがいなさを吐露した。関羽は、泥魚にならって今はじっと我慢するとき、と言った。孫乾は、荊州(けいしゅう)太守の劉表(りゅうひょう)を頼られては、と言い、自身が馬を飛ばして荊州へ向かった。

劉表は孫乾に会い、事情を聞いた。そして即座に快諾した。しかし側にいた蔡瑁(さいぼう)が反対した。劉備を迎えたら、曹操が攻めてくる、というのだ。「余計な口出しは控えろ」劉表は蔡瑁を一喝した。

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