あらすじ
一
喬国老は、劉備が急に訪ねてきたことに驚き、劉備と呉妹君との結婚の話を聞いてまた驚いた。
孫権の母公は喬国老から結婚のことを知らされ、また、「城下は慶祝気分です」との報告に泣き出し、怒った。
二
喬国老は「結婚に賛成」と説いたため、母公は「明日、玄徳を見てから決める」と言い出した。
あくる日の早朝、劉備は趙雲と五百の兵を連れ、甘露寺へ向かった。
三
母公は、一目見て劉備を気に入った。
やがて、大宴となるが、うしろに立つ趙雲が劉備に何かをささやいた。
しばらくして、母公がますます上機嫌となったころをみて、劉備は「私を狙っている兵が隠れているようで、恐ろしくて、杯も手に触れられません」と小声で訴えた。
母公は愕然として、孫権を叱った。すると孫権は呂範のしわざだと言い、呂範は賈華のしわざだと言い逃れた。賈華は黙って首を垂れていた。
母公の怒りは頂点に達し、「賈華を斬り捨てておしまい」と命じた。
劉備は「慶事の不吉」と止め、孫権は賈華を追い出した。喬国老は隠れている兵を叱りとばし、兵は逃げ散った。
祝宴は夜まで続き、劉備は大いに酔って外へ出た。すると、庭前に大きな岩があった。
劉備は天になにかを願ったあと、剣を抜いて振りかぶった。
四
劉備が振り下ろした剣は巨岩を両断した。それは願いが叶うことを意味した。
劉備の説明を聞いた孫権も試してみた。巨岩は両断された。
それから十数日後の婚礼の夜、後堂の大奥へ劉備は入った。侍女らはみな槍薙刀をたずさえている。「呉妹君は幼き頃から、騎馬弓矢の道がお好きなのです」と、局の内外を司る老女が説明をした。