・孟獲、諸葛亮に服従する
・諸葛亮、濾水に饅頭を供える
・蜀軍、成都へ帰る
あらすじ
翌日、諸葛亮は孟獲(もうかく)・祝融(しゅくゆう)夫人らを檻房(かんぼう)から引き出して、山野に帰せと命じ、その場を立ち去ろうとした。
すると孟獲は縄でくくられたまま諸葛亮の衣をくわえて立ち去るのを止め、許しを乞うた。
諸葛亮は、孟獲らの縄を解いて許し、以前のとおり孟獲を南蛮国王として治めることを命じた。
孟獲は、両手で顔を覆い、涙が止まらなかった。
蜀の建興三年九月。蜀軍は帰途についた。
途中、瀘水(ろすい)にくると、諸葛亮は祟りを鎮めるために三人を生贄にする風習があると知り、生贄の代わりに麺に肉を混ぜて人の頭の形をつくり供え物とした。この供え物を饅頭(まんじゅう)と呼んだ。
メモ
●愍然(びんぜん)
哀れむべきさま。
●小吏(しょうり)
地位の低い役人のこと。