童学草舎(どうがくそうしゃ) 桃園の巻

内容

城壁のやぐらから鼓がなっている。
張飛は市の辻へ戻り、猪の露店をしまって駆け出した。

関門は閉まっていたので、開けるようにと張飛は頼むが、関門兵はそれを許さない。
張飛は鉄梯子を登り始める。
二人の関門兵が張飛の首と腰に組みつくが、張飛はそのまま鉄梯子を駆け登り、城壁の上から二人の兵を降り落とし、城壁を越えて駆けて行った。

五、六里ほど先にある関羽の家に張飛は着くと、劉備のことを話し、今すぐ劉備の家を訪問しようと誘う。
しかし関羽は断った。
張飛は拗ねてしまい、関羽の家でひと晩寝たあと、村の居酒屋へ向かう。

張飛は居酒屋のおやじに、「酒のお代は、この先にある寺の横丁を曲がったところに寺子屋がある。そこの関羽にもらってこい」と言う。
居酒屋のおやじは裏口から関羽のところへ女房を向かわせ、確認をとった。

居酒屋に張飛を捕らえに兵隊が現れる。
張飛は兵から槍を奪うと、兵たちをたたき出した。

静かになったので、隠れていた居酒屋のおやじが顔をだすと、半分の兵が倒れている。残り半分の兵は逃げたようだ。
張飛自身は村はずれの方へ歩いている。
居酒屋のおやじは関羽の家へ急いだ。

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