内容
ある日、司馬懿（しばい）は人を放ち、蜀（しょく）の陣営を偵察させ、内情を知る。諸葛亮（しょかつりょう）は病気であるといわれているが、陣中を見まわりしており、蜀がまいた虚言だという。
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秋の初め、成都（せいと）から尚書（しょうしょ）費褘（ひい）が諸葛亮の陣へ来た。
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費褘は言う。蜀が呉（ご）へ要請し、蜀呉同盟条約により今年の五月より始まった呉と魏の戦いは魏が大勝し、呉軍は全軍撤退したと。
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諸葛亮は顔面蒼白となり、倒れる。
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夕方になり、諸葛亮は侍者典医に支えられながら外に出て、秋夜の天を仰ぎ見て驚愕。姜維（きょうい）を呼ぶ。
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諸葛亮は姜維に言う。「わが命は天文にあらわれており、命の終わりを知った」
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姜維（きょうい）の禳（はらい）の法を提案、禳の法を行うことにより、七日のあいだ、主燈が消えなければ寿命は十二年加えられる。しかし途中で主燈が消えれば、命は終わる。
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諸葛亮は姜維に禳の法の準備を任せる。
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帳中に籠る諸葛亮を守るため、姜維は四十九人の武者とともに、食も水も断ち、帳外に立つ。
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諸葛亮は拝伏して、必死懸命に天に祈る。
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