御林の火(ぎょりんのひ) 図南の巻

あらまし

正月十五日の夜、王必おうひつの営内すぐ裏と南門の傍らから火が出た。

曹休そうきゅう夏侯惇かこうじゅんは、宮中・市街に入り、鎮圧した。

乱の首謀者である耿紀こうきらは、命を落とした。

王必は、耿紀が与えた矢痍やきずがもとで亡くなった。

漢朝の旧臣たちは、鄴都ぎょうとへ送られた。

曹操そうそうは百官に言った。「先頃の乱で、火を防ぎに出た者はくれないの旗の下に、門を閉じて出なかった者は白い旗の下にかたまれ」

曹操は、紅の旗の下に集まった輩の首を斬った。

管輅かんろは、曹操の褒美を丁重に断った。

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