破瓶(はへい) 臣道の巻

内容

曹操軍は下邳(かひ)の城を取り囲んで六十日が経つ。
冬になり、兵糧も尽きようとしている。

曹操配下の郭嘉(かくか)が提案する。泗水河(しすいが)と沂水河(ぎすいが)に土手を作り、下邳(かひ)の城を水浸しにするというのだ。

呂布(りょふ)は城に立て籠り、日夜、酒におぼれている。ある時。鏡にうつる自分の姿に愕然とする。髪は灰色になり、目の周りは青黒くなっていた。すぐに禁酒を誓い、城中の者にも飲酒を厳禁にする。

城中の将のひとり侯成(こうせい)の馬が十五頭、一夜に盗まれる事件が起こる。
侯成(こうせい)は盗人を見つけ出し、馬をすべて取り返す。
その祝いを行うこととなり、酒倉を開き、酒と城中の山から狩った猪を料理する。
侯成(こうせい)は部下に持たせた酒瓶と猪を、呂布(りょうふ)の前に出す。
呂布(りょふ)は激怒し、侯成(こうせい)を斬れと命じる。
諸将が呂布(りょふ)を諫めたため、百むちに処した。

侯成(こうせい)は目をさますと、部屋に寝かされており、友の宋憲(そうけん)と魏続(ぎぞく)が見守っている。
三人はある計画を立て、実行する。

その日の真夜中。侯成(こうせい)は馬屋に忍び込む。

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