関平(かんぺい) 図南の巻

内容

樊城(はんじょう)を取り囲んだ関羽(かんう)は、魏(ぎ)の援軍数万騎が迫っているとの報告を受ける。

関羽の部隊と先鋒龐徳(ほうとく)の部隊はぶつかるが、なかなか決着がつかない。

蜀(しょく)の関平(かんぺい)は、年をとった父関羽のことを考え、引き揚げの鐘を鳴らす。

次の日も関羽と龐徳はぶつかる。

龐徳は急に逃げ出したので関羽が追うと、龐徳は関羽の顔を狙って矢を放つ。

関羽は左のひじを曲げて、矢を受ける。

関平は馬を飛ばして関羽に駆け寄り、ともに戻ろうとしたところを龐徳は襲いかかる。

関羽と龐徳の部隊は入り乱れて戦い、そのあいだをくぐって関平は味方のうちへ戻る。

魏の中軍では、引き揚げの鐘が鳴っている。

龐徳は慌てて戻り、于禁(うきん)に引き揚げの理由を問うと、「何が起ったというわけではない。関羽の計にはまってはと、部下の者の深入りを止めたまでのことである」と于禁は答える。

一部の将の間に、龐徳が手柄をたてることに嫉妬した于禁が引き揚げの鐘を鳴らして邪魔をした、という噂が流れる。

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