禁酒砕杯の約(きんしゅさいはいのやく) 草莽の巻

内容

次の日。劉備は「呂布(りょふ)については今しばらく」と書面にしたため、許都(きょと)からきた使者へ渡す。

荀彧(じゅんいく)は第二段の計として、駆虎呑狼(くこどんろう)の計を提案する。

南陽(なんよう)の袁術(えんじゅつ)と徐州(じょしゅう)の劉備のもとへ許都から使者が飛ぶ。

劉備は勅命であるため背くことができず、三万騎を率いて南陽(なんよう)の袁術(えんじゅつ)を攻めることになる。

劉備が出陣したあとの徐州(じょしゅう)は、禁酒を誓った張飛が守ることになった。

袁術(えんじゅつ)は曹操からの書面で、「劉備が袁術(えんじゅつ)を攻める許しを帝に求めている」ことを知り、十万騎を率いて徐州(じょしゅう)の劉備を攻めることになる。

劉備軍と袁術(えんじゅつ)軍は臨淮郡(りんわいぐん)の盱眙(くい)というところでぶつかり、袁術(えんじゅつ)軍紀霊(きれい)配下の荀正(じゅんせい)は、劉備めがけて突進するが、関羽が荀正(じゅんせい)を斬り、紀霊(きれい)も追われて、袁術(えんじゅつ)軍は敗走する。

徐州(じょしゅう)城。不眠不休で城を守る兵に褒美を与えたくなった張飛は、酒蔵から大きな酒瓶(さかがめ)を出し、兵に振る舞い、兵にすすめられ、自身も飲み始める。

曹豹(そうひょう)は張飛を注意すると、張飛は曹豹(そうひょう)を蹴り倒し、顔をはりとばす。

腫れた顔の曹豹(そうひょう)は姿を隠して密書を書き、配下の者に持たせて小沛(しょうはい)へ走らせる。

曹豹(そうひょう)からの密書を受けた呂布(りょふ)は、陳宮(ちんきゅう)の強い勧めにより、八、九百の兵を率い、徐州(じょしゅう)城を攻める。

徐州(じょしゅう)城の門は、曹豹(そうひょう)が開いた。

酔いつぶれて眠っていた張飛は、兵の叫ぶ声に目が覚める。その頃には、城中は呂布軍が占領している。

張飛配下の十八騎は張飛を連れ、東門をぶち破り城外へ出ると、後ろから「卑怯だぞ張飛」と曹豹(そうひょう)が叫ぶ。

張飛は引き返して曹豹(そうひょう)を斬る。

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