好敵手(こうてきしゅ) 草莽の巻

内容

孫策(そんさく)は味方の陣地に通じる北の道ではなく、敵の陣地に通じる南の道へ降りていく。敵の動きを探るというのだ。

劉繇(りゅうよう)の偵察兵が孫策(そんさく)を見つけ、劉繇(りゅうよう)へ知らせるが、劉繇(りゅうよう)は動かない。

太史慈(たいしじ)は孫策(そんさく)生け捕りの許しを劉繇(りゅうよう)から得て、槍を横たえて駆けて出る。

孫策(そんさく)と太史慈(たいしじ)は槍と槍を五十回ほど合わせたのち、太史慈(たいしじ)は森林へ馬を走らせる。孫策(そんさく)は追う。

太史慈(たいしじ)は裏山の麓までくると馬をかえして、ふたたび孫策(そんさく)とぶつかる。

孫策(そんさく)と太史慈(たいしじ)はもつれあい、大地へ転げ落ちる。

太史慈(たいしじ)に加勢すれば孫策(そんさく)を捕らえられるという知らせが入り、劉繇(りゅうよう)は千余騎を向かわせる。

組み合ったままの孫策(そんさく)と太史慈(たいしじ)が、はずみによって離れた時、孫策(そんさく)の手には太史慈(たいしじ)の短剣が、太史慈(たいしじ)の手には孫策(そんさく)の兜(かぶと)があった。

そのとき、劉繇(りゅうよう)の千余騎が殺到し、孫策(そんさく)に同行していた十三将も現れる。

兵力の差により、孫策(そんさく)と十三将は谷間に追いつめられるが、そこに孫策(そんさく)を探しに来た周瑜(しゅうゆ)が兵五百を率いて現れる。

急に、大雨が降り始め、両軍は退く。

次の日。孫策(そんさく)は劉繇(りゅうよう)の陣前で、太史慈(たいしじ)の短剣を旗竿に結びつけ高くあげて、笑う。

劉繇(りゅうよう)の陣からも旗竿が高くあげられ、その先には孫策(そんさく)の兜(かぶと)が結んであり、太史慈(たいしじ)は笑い返す。

関連記事

次の章「小覇王(しょうはおう)」へ進む

前の章「神亭廟(しんていびょう)」へ進む

トップページへ進む