橋畔風談(きょうはんふうだん) 桃園の巻

内容

劉備は蓆(むしろ)を納めている問屋へ代金を取りに城内へ向かった。

劉備は城内に入ると、黄巾賊を討つために兵を募る立札を見た。
そこで体の大きな男に声をかけられ、町はずれの池のほとりにある石橋にふたりは腰をかける。
その体の大きな男は、数年前、劉備が黄巾賊に囲まれていたところを助けてくれた張飛である。

劉備は母がいるので、兵には出ないと言う。
張飛は怒鳴った。「本心を隠しておられる。張飛を信用していないのか」と。
それでも劉備は本心を語らないので、劉備から礼としていただいた剣を池の中に捨てようとする。
慌てた劉備はついに本心を語る。

張飛はひざまずき、剣を劉備へ返し、劉備は手を伸ばし、剣を受け取った。
そして劉備は自身が下げていた剣を張飛へ渡した。

日も暮れ、「いずれまた」と二人は別れ去った。

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