豆を蒔く(まめをまく) 三国志 五丈原の巻

あらすじ

魏の都洛陽(らくよう)に知らせが入る。
蜀呉条約の発動により、呉軍が北上しているという。

魏帝曹叡(そうえい)は以下を命じる。
・司馬懿に使いを送り、固く守り、蜀と戦うな。
・劉劭(りゅうしょう)を江夏(こうか)へ急派。
・田予(でんよ)を襄陽へ向かわせる。
・魏帝曹叡みずからは、満寵(まんちょう)その他の大将を従え、合淝(がっぴ)の城へ向かう。

魏の先陣である満寵は、巣湖(そうこ)の辺まできて、呉の兵船が林の如く密集しているのを見る。
魏の満寵は急いで引き返し、魏帝曹叡に報告をする。

魏帝曹叡は直ちに軍議を開き、奇襲戦法をとる。
・魏の張球は軽兵五千を率いて湖口へ向かう。
・魏の満寵は強兵五千を率いて呉の水軍陣営へ近づく。

夜になり、魏軍は呉軍に夜襲をしかける。
魏軍は火雨のごとくたいまつを投げ、呉の船を焼きつくす。
このときの呉の大将は諸葛瑾(しょかつきん)である。

大敗した呉の諸葛瑾の軍は沔口(べんこう)まで退き、味方の救援を求める。

荊州まで進めていた呉の陸遜のもとに、諸葛瑾大敗の報が入る。

陸遜(りくそん)は第二段の作戦を開始する。
しかしその作戦は魏軍に漏れいた。

呉の諸葛瑾は陸遜の陣営へ向かう。

陸遜の軍の兵は、陣外に豆をまき、陸遜は碁を囲んでおり、戦闘態勢ではなかった。

諸葛瑾は陸遜に呉と魏の兵力を比較し、いったん本国へ引き返すべきだと言う。

陸遜は諸葛瑾に同意するが続けて言った。
第二の作戦が魏軍に漏れたこともあり、退却する気配をみせると、魏軍がすぐに大追撃を起こすかもしれない。
長期戦を決意していると魏軍に思わせなければならないと。

呉の諸葛瑾が沔口(べんこう)に戻ると、間もなくして諸葛瑾と陸遜の軍は一夜のうちに長江の下流へ引揚げた。

魏帝曹叡(そうえい)は舌を巻いて褒める。
魏軍の呉への二次作戦を実施する直前であったからだ。

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