孟獲(もうかく) 三国志 出師の巻

・孟獲、生け捕られる

あらすじ

国王孟獲(もうかく)は、部下の三大将が諸葛亮に敗れたと聞き、軍隊を率いて、諸葛亮の軍に向かった。
そして蜀軍の先陣王平とぶつかった。
孟獲は、部下の忙牙長(ぼうがちょう)へ、あごで指示した。
大きな角を振り立てる水牛に乗った忙牙長は、蜀軍へ突っ込んで行った。
忙牙長は、王平と刃を合わせたが、王平の剣技のすごさに、逃げ出してしまった。
見ていた孟獲は、王平へ飛びかかっていったので、王平は逃げ出した。
孟獲は王平を追いかけたが、それは、蜀の策であった。

諸葛亮の前には、いまにも飛びかかりそうな勢いの孟獲が革紐で縛られていた。
諸葛亮「なぜわが軍に生け捕られたのか」
孟獲 「道が狭くて思うままに俺の力が出せなかったからだ。今度戦うときは、お前に負ける孟獲ではない」
諸葛亮は笑って、孟獲の革紐を解くよう命じた。
そして孟獲に酒を与え、営門の裏から放してやった。

メモ

●端なく(はしなく)
何のきっかけもなく事が起こるさま。

●瓔珞(ようらく)
玉や貴金属に紐を通してつないだ飾り。

●屏息(へいそく)
息を殺してじっとしていること。

●猩々(しょうじょう)
古くに中国から伝わった想像上の動物。 体は赤い毛に覆われ、顔は人間に似ている。 人語を話し、酒を好む。

関連記事

次の章「輸血路(ゆけつろ)」へ進む

前の章「南方指掌図(なんぽうししょうず)」へ進む

トップページへ進む