王風羽扇(おうふううせん) 三国志 出師の巻

・孟獲、四たび生け捕られる

あらすじ

蜀軍は前進を続けた。

孟獲(もうかく)は諸洞の蛮王たちに、蜀軍と戦おうと檄(げき)を飛ばし、金銀を贈った。
諸洞の蛮王たちは、孟獲のもとに集結した。

蜀軍は、西洱河(せいじが)の南岸と北岸に布陣した。

蛮軍は、蜀軍の陣門前に向かい、尻振り踊りをしたりして、蜀兵を挑発し続けが、蜀軍は門を閉じたまま戦わずにいた。

蜀軍の陣屋の内が鎮まりかえっていたので、孟獲は門を突破し、中へ駆けこんだ。
陣屋に蜀軍の兵は一人もなく、蜀軍は北の岸に渡り、城壁を完成させていた。

四日後、北の岸の蜀軍は一兵もいなくなっていたので、孟獲の軍は河を渡ろうとしたが、狂風が吹きつのっており、南の岸にある蜀軍の残した陣屋に入り、休むことにした。

夜になる頃、孟獲の軍が休んでいる陣屋は、炎に包まれ、中にいた者は焼き殺された。
孟獲(もうかく)は、かろうじて外に出ることができたが、蜀の趙雲(趙雲)に追われ、馬岱軍から逃げた。

十数人の部下とともに逃げる孟獲は、西方の山の腰へ降りた。
そこに、四輪車に乗る諸葛亮が現れた。
孟獲、弟孟優、その部下たちは、諸葛亮の首を獲るため、四輪車めがけて走った。

孟獲は捕らえられ、諸葛亮の前にいた。
孟獲らが四輪車めがけて走った先に落とし穴があり、全員そこに落ちたのである。

孟獲は「もう一度俺と戦え」と豪語した。
諸葛亮は、縄を解き、孟獲、孟優、その部下たちを帰した。

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