内容
禰衡(ねいこう)が江夏(こうか)へ行っている間に、袁紹(えんしょう)が劉表(りゅうひょう)に友好を求めてきた。
劉表(りゅうひょう)は配下の韓嵩(かんすう)に意見を求めた。
韓嵩(かんすう)は「天下を望むのなら曹操に従うべきだ」と言った。
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次の日。劉表(りゅうひょう)は韓嵩(かんすう)を呼び出し、都にのぼって曹操の内部の事情を探るように命じた。
韓嵩(かんすう)は言った。「都に行けば、曹操は歓迎するし、帝からは官爵をいただくことでしょう。そうなると、帝の命に従い、主君(劉表)のために働けないかもしれません」
劉表(りゅうひょう)は、そんな先のことは考えずに都にのぼれと命じた。
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曹操は禰衡(ねいこう)を使いに出しているのに、韓嵩(かんすう)がやってきたので、変だとは思ったが、韓嵩(かんすう)を歓迎した。
朝廷の許しを得て、侍中零陵(じちゅうれいりょう)の太守という官職を韓嵩(かんすう)に与えた。
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韓嵩(かんすう)は荊州(けいしゅう)へ戻ると、劉表(りゅうひょう)に言った。「お子様のひとりを朝廷の仕官に差し出せば、曹操も疑うことがないと思います」
「韓嵩(かんすう)を斬れ」劉表(りゅうひょう)は激怒して、命じた。
劉表(りゅうひょう)配下の蒯良(かいりょう)が劉表(りゅうひょう)を諫めた。
韓嵩(かんすう)は極刑を逃れたが、獄に入れられた。
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江夏(こうか)から知らせが来た。「曹操の使者禰衡(ねいこう)が黄祖(こうそ)に斬られました」
曹操と劉表(りゅうひょう)との外交交渉は断絶となった。
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