司馬仲達計らる(しばちゅうたつはからる) 五丈原の巻

内容

祁山(きざん)に着いた司馬懿(しばい)は、武都(ぶと)・陰平(いんぺい)の二郡へやった連絡の者が帰ってこないことを知る。

郭淮(かくわい)と孫礼(そんれい)は数千の兵を率い、武都・陰平の二郡へ救援に向かう。隴西(ろうせい)の小道を迂回(うかい)して進んだ。

夜の明け方頃、郭淮・孫礼の部隊は、諸葛亮率いる蜀軍に包囲される。

郭淮・孫礼は逃げるが、張飛(ちょうひ)の子張苞(ちょうほう)が郭淮と孫礼を追う。

しかし張苞の乗る馬は岩角(いわかど)につまずき、張苞は馬もろとも谷の底へころげ落ちて、意識を失う。

逃げ帰ってきた郭淮と孫礼に、司馬懿は雍(よう)と郿(び)の二城を守らせる。

「諸葛亮は武都と陰平へ出向いており、蜀の本陣にはいないはずだ」と考えた司馬懿は、魏軍は祁山に置く蜀の本陣を、張郃(ちょうこう)と戴陵(たいりょう)は側面から、司馬懿は正面から蜀本陣を攻める策にでる。

張郃と戴陵の部隊は間道を進む。その途中、四方から火が上がり、蜀軍に取り囲まれる。山の上には諸葛亮がいた。

巨木・大石が落ちてきたため、張郃と戴陵はもとの道を引き返して逃げる。

司馬懿はこれ以後、軍を動かさなくなる。魏と蜀の軍は動かないまま半月が経った。

成都(せいと)から諸葛亮のもとに勅使費褘(ひい)が来る。

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