鹿と魏太子(しかとぎたいし) 三国志 出師の巻

あらすじ

諸葛亮率いる蜀軍が成都に戻ると知ると、後主劉禅(りゅうぜん)は、宮門三十里の外まで、諸葛亮を迎えにでた。

・・・

大魏皇帝曹丕(そうひ)は、高熱を出し、亡くなった。四十という若さであった。

次の大魏皇帝には、曹丕の遺詔(いしょう)により、曹叡(そうえい)が継いだ。

魏宮側臣や文官武官の進級が行われた。
司馬懿は西涼州郡の守りを願い出たが、そこは辺境であるため、誰もさえぎるものはなく、認められた。

蜀の忍びの者は、司馬懿が西涼州郡の守りに就くと報告すると、諸葛亮と馬謖(ばしょく)の二人は愕然とした。

馬謖は、なにか策があるらしく、「司馬懿を死に至らしめてみます」と大言を吐いた。

メモ

●鸞駕(らんが)
天子の乗り物。

●宸襟(しんきん)
天子の心。

●佞(ねい)
口先がうまい。

●観破(かんぱ)
真相を見やぶること。

●傷寒(しょうかん)
高熱を伴う疾患。

●太子(たいし)
皇帝の後継ぎの皇子。

●細作(さいさく)
忍びの者。

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