内容
魏(ぎ)軍が陣容を変えたという報告を受けた関羽(かんう)は、高地へ登る。
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ここの地形について、案内者に聞いたのち、たくさんの船筏を作るように命じる。
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秋八月となり、長雨が降り続いた。
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督軍の将、成何(せいか)が龐徳(ほうとく)の元に訪ねてきた。
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二人は酒を飲んでいると、天地をつつむようなごう音が聞こえる。
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濁流の波が攻めてきており、陣小屋も人も馬も濁流のなかに飲み込まれていく。
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これは関羽の策である。一か月も前から上流に堤を築いており、河の流れを止めていたのだ。この日、関平に命じて堤を決壊させた。
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濁流の中に関羽と蜀(しょく)兵が乗る兵船と筏が現れる。
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関羽の船は夜どおし濁流のなかを漕ぎまわり、溺れている魏兵を救い、降人の群れに加えていく。
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山の突き出た場所には、魏の旗がひるがえっており、龐徳ら五百の魏兵が集まっている。
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朝になり、関羽は山の突き出た場所へ一斉攻撃を命じる。
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蜀軍の隙をついて龐徳は蜀の船を奪って逃げ走る。
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逃げる龐徳の船の横腹に、蜀の周倉(しゅうそう)の兵船が突っ込み、龐徳は濁流の中に落ち沈んだ。
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周倉は濁流の中へ飛び込み、龐徳を捕らえる。
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関羽の前には、命乞いをする、捕らえられた魏の総司令于禁(うきん)がいた。
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「荊州(けいしゅう)の獄へ送ってやるから沙汰を待て」関羽は于禁へ告げる。
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次に龐徳が来た。「蜀に仕えるように」関羽は薦めるが、龐徳はそれを拒否。首を斬られる。
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