七盞燈(しちさんとう) 三国志 五丈原の巻

あらすじ

洛陽からの厳命により魏の司馬懿は守ることのみに徹する。

この間、諸葛亮は兵に田を作らせ、百姓を助ける。

各地へ逃げていた百姓は、諸葛亮の徳を伝え聞き、この地方へ帰ってくる。

地元の民に変装して蜀軍の状況を探っていた魏の司馬師が父司馬懿に報告をする。
そして魏軍百万は蜀軍の約三倍の兵力なのに、なぜ戦わないのかと問うた。
司馬懿は言う。
勝算がない。負けぬことに努めるだけで精いっぱいだと。

数日後。
渭水(いすい)の向う岸に蜀兵が集まり、その真ん中に旗竿が立っており、竿の先には黄金の兜がかかっている。
蜀兵は叫んでいる。
これは司馬懿の兜である。兜を落とすほど命からがら逃げたざまの悪さよ。悔しければ獲りに来いと。

司馬懿は蜀軍の挑発の策にはのらない。
蜀軍の挑発の策は失敗する。

この数か月の間に、諸葛亮が設計した城塞を葫芦谷(ころこく)に築いており、完成する。
この城塞にはいろいろな仕掛けがされている。
諸葛亮は馬岱(ばたい)・魏延・高翔(こうしょう)に策を命じる。
諸葛亮自身は一軍を編成し、葫芦谷(ころこく)方面へ向かう。

司馬懿は夏侯覇(かこうは)と夏侯威の二将を呼び、兵一万をつけて、蜀軍への攻撃を命じる。

魏軍の夏侯覇と夏侯威は、祁山へ向かう。
その途中、蜀の高翔(こうしょう)率いる輸送隊にぶつかる。

蜀軍の輸送隊は敗走し、魏軍は木牛流馬と馬具などを獲て、魏の陣営に戻る。

メモ

●小安(しょうあん)
少し安心であること。

●宣撫(せんぶ)
占領地域などで、政府の方針を知らせるなどして、人心を安んずること。

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