総兵之印(そうへいのいん) 三国志 五丈原の巻

あらすじ

呉王孫権はみずから皇帝と称し即位する。

陳倉を守る郝昭(かくしょう)は自身が病で重体であるため洛陽に援軍を求める。

諸葛亮は郝昭が重体であることを知り、祁山(きざん)へ三度目の出兵。
陳倉を落とす。

魏の援軍が来る前にと、諸葛亮は姜維(きょうい)と魏延の軍を散関(さんかん)へ進める。
散関を落とす。

張郃率いる魏の援軍が散関に着いたときには蜀軍に奪われていた。
魏の援軍、長安へ戻る。

姜維と魏延から戦況を聞いた諸葛亮は、祁山(きざん)へ軍を進める。
蜀軍は魏軍に祁山(きざん)で過去二度戦い二度敗れている。
前回までは雍(よう)・郿(び)の二郡を攻めたが、今回は陰平、武都(ぶと)の二郡に軍を進める。

郭淮(かくわい)は長安に引き帰った張郃(ちょうこう)から報告を受ける。
郭淮自身は郿城(びじょう)を守り、孫礼は雍城(ようじょう)を、張郃には長安を守らせる。

張郃は早馬を出し、祁山(きざん)の戦況を洛陽に伝える。

魏帝は司馬懿を大都督に任じ、総兵之印(そうへいのいん)を授ける。
しかし総兵之印は全軍総司令の曹真が持っているため、司馬懿みずから曹真のいる長安へ向かう。

療養中の曹真は、わが病の身では国家を救う力はないと総兵之印を司馬懿に押し付ける。

メモ

●僭称(せんしょう)
身分を越えて勝手に称号をとなえること。

●慫慂(しょうよう)
そばから誘いかけ勧めること。

関連記事

次の章「司馬仲達計らる(しばちゅうたつはからる)」へ進む
前の章「食(しょく)」へ進む
トップページへ進む