蜀山遠し(しょくざんとおし) 出師の巻

内容

関羽(かんう)の説得を失敗した諸葛瑾(しょかつきん)は、呉侯孫権(そんけん)にその旨を報告。

麦城(ばくじょう)に籠る関羽の兵は、五百から三百人に減っている。傷病者が増え、脱走者がたえないのだ。

麦城の北に連なる峰を越えれば、蜀に通じる道がある。関羽は、王甫(おうほ)と百余人を城に残し、残り二百の兵を率いて麦城の北から打って出る。

途中、呉(ご)の大将朱然(しゅぜん)が現れ、関羽に襲いかかるが、関羽の敵ではなく、震えて逃げ出す。

関羽は朱然を追って狭い小道に入る。

突然、上から岩が雪崩のごとく落ちてきて、関羽のまわりについていた七、八名の兵は岩の下敷きになる。

呉将潘璋(はんしょう)が現れ、関羽に降伏を促す。

関羽と潘璋は少しばかり討ち合うが、すぐに潘璋は逃げ走り、関羽はそれを追う。

密林の小道へ入ったとき、関羽の馬は脚をからまれて、関羽は落馬。四方から投げ縄が降ってきた。

潘璋の部下馬忠(ばちゅう)は、熊手と刺股(さすまた)を使い、関羽を押さえて捕らえる。

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