太医吉平(たいいきっぺい) 臣道の巻

内容

曹操の使者禰衡(ねいこう)が劉表(りゅうひょう)の配下に斬られ、曹操は劉表(りゅうひょう)を攻める口実を得た。
曹操は意見を求めた。
諸将は劉表(りゅうひょう)との戦に賛成した。
荀彧(じゅんいく)は反対した。「袁紹(えんしょう)との戦も終わっておりませんし、徐州(じょしゅう)には劉備がいます」
曹操は劉表(りゅうひょう)攻めを思いとどまった。

董承(とうじょう)は病にかかり、自邸に籠っていた。
帝は董承(とうじょう)の病のことを知り、名医吉平(きっぺい)に董承(とうじょう)の自邸を訪ねるように、と命じた。

吉平(きっぺい)は董承(とうじょう)を診察するが、悪い所が見当たらなかった。

一か月が経った正月十五日。董承(とうしょう)の自邸には親族や友人集まり、董承(とうしょう)は病室ではあるが、酒をかたむけ、いつの間にか眠ってしまった。

吉平(きっぺい)が董承(とうしょう)の病室を覗くと、うわ言を言っていた。
董承(とうしょう)を揺り起こした吉平(きっぺい)は「ようやくあなたの病根をつきとめました」と言った。
董承(とうじょう)は吉平(きっぺい)の義心を見極めると、血で書かれた詔詞(みことのり)を吉平(きっぺい)に見せた。
吉平(きっぺい)は曹操の命を奪う策があるという。
曹操は頭痛に悩んでおり、その薬を吉平(きっぺい)が処方しているというのだ。

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