転戦(てんせん) 桃園の巻

内容

関羽は劉備の書を携え、幽州涿郡(ゆうしゅうたくぐん)の大守劉焉(りゅうえん)に会い、劉焉(りゅうえん)の軍に入りたいと述べると、劉焉(りゅうえん)は喜び、受け入れる。

劉備は劉焉(りゅうえん)の配下鄒靖(すうせい)の軍に入り、先陣をつとめる。

劉備軍の兵は五百になっており、青州大興山(たいこうざん)の麓へ向かい、五万の黄巾賊とぶつかった。
黄巾賊の程遠志(ていえんし)は青龍刀をかかげて劉備に迫るが、劉備は武力の猛将ではないので、後ろへ返す。
そこに待ち構えていた張飛が蛇矛(じゃぼこ)を振り上げ、黄巾賊程遠志(ていえんし)を斬る。
つぎに黄巾賊鄧茂(とうも)が劉備を追うと、関羽が馬をよせて偃月刀(えんげつとう)で斬る。
劉備の軍は黄巾賊の軍を追い、一万余を斬り、降伏する者は部隊に入れた。

劉備の軍は幽州へ戻り、劉焉(りゅうえん)は出迎える。
そこへ青州の城下から援軍を乞う旨の早馬が来る。
劉備の軍は青州へ向かう。

劉備は五百余騎の先鋒で黄巾賊に当たるが、大敗し、三十里も退く。
そこで劉備は味方の総大将鄒靖(すうせい)の陣へ使いを立て、作戦を立て直し、黄巾賊の軍を打ち破る。
鄒靖(すうせい)の軍は幽州へ引揚げ、劉備の軍は、劉備が少年の頃にお世話になった盧植(ろしょく)を援けるため、広宗(こうそう)へ向かう。

劉備は盧植(ろしょく)に会い、盧植(ろしょく)の軍に加わる。

約二か月ほど、劉備の軍は盧植(ろしょく)の軍を援けて黄巾賊の軍に当るが、三倍も多い大軍相手ではかなわない。
そんな折、劉備は盧植(ろしょく)から、皇甫嵩(こうほすう)と朱雋(しゅしゅん)の援軍を頼まれる。
劉備は手勢五百に、盧植(ろしょく)がつけてくれた千余の兵を加え、潁川(えいせん)へ向かう。
潁川(えいせん)には、黄巾賊の総大将張角(ちょうかく)の弟張宝(ちょうほう)と張梁(ちょうりょう)がいた。

劉備の軍は黄巾賊の軍の正面で、官軍が手を焼いている場所についた。
夜の九時ごろ、劉備の軍は夜襲をかけ、黄巾賊の陣の中へ松明(たいまつ)を投げ入れ、火の海にする。

彼方から、軍隊が劉備の軍に向かってくる。
劉備が最初に名乗ると、相手は曹操と名乗った。

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