内容
広野に野陣を張る関羽(かんう)は、進めば荊州(けいしゅう)の呉(ご)軍が、退けば魏(ぎ)の大軍があり、囲まれている。
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関羽は陸口(りっこう)にいたときに交友をもった呉の呂蒙(りょもう)に使いをだし、助けを求める。
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「私と国家の命は別だ」呂蒙は使者をもてなしたあと、帰した。
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帰る使者を見た荊州の民は、わが子へ、良人へ、親へと、手紙や慰問品を使者に託す。
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戻ってきた使者から報告を受けた関羽は、玉砕覚悟で荊州へ突き進み、呂蒙と一戦を交えることにする。
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夜が明けると、関羽の兵の大半が逃げ落ちた。荊州の民に託されていた手紙を読んだからかもしれない。
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関羽が荊州へ向かう途中、呉軍からの襲撃にあい、山間から、わが子を、良人を、親を呼ぶ声が聞こえる。
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関羽の兵は白旗を振って荊州へ駆けこむ。
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残る四、五百の兵とともに関羽は、ここから近い麦城(ばくじょう)へ逃げ込む。
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麦城は前秦(ぜんしん)時代の古城であり、壁石垣は荒れ崩れている。
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関羽は、麦城から遠くない上庸(じょうよう)の城を守る蜀(しょく)の劉封(りゅうほう)・孟達(もうたつ)に救援を求める。
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廖化(りょうか)は関羽の書を衣に縫いこみ、外へ出る。
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麦城は呉軍に囲まれている。たちまち呉軍に見つかり、追ってくる。
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城中から関平の部隊が出て、廖化を追う呉軍を追い払う。
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廖化は劉封に会い、関羽救援を求める。
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劉封はすぐに返事をせずに、廖化をおいて、孟達とふたりで話し合う。
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「関羽は、劉(りゅう)家のご養子であるあなたが漢中(かんちゅう)王の太子になることを妨げた者です」孟達は言う。
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劉封は廖化の申し出を断ることにした。
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廖化は怒ったが、劉封も孟達も奥へ逃げてしまい出てこない。
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頼るは劉備(りゅうび)しかいない。廖化は、はるか成都へ向かう。
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呉の督軍参謀諸葛瑾(しょかつきん)は関羽に呉の陣門へ降るようにと説得。
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関羽は苦笑し、諸葛瑾を追い返す。
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