内容
劉備が隆中(りゅうちゅう)の村落に近づいたころ、あたり一面は真白になっていた。
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諸葛亮の草庵の門へたどり着いた劉備は、童子に在否をたずねた。
「今日はあの堂のなかにいるようです」童子は奥を指さした。
劉備は関羽と張飛だけを連れ、奥へ進んだ。
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劉備はひとり、堂内をうかがってみた。
そこには若者が居眠っていた。
「先生。お眠りですか」劉備は声をかけ、挨拶をした。
「私の兄諸葛亮をお訪ねくださったのですか」若者は続けた。
「今朝、博陵(はくりょう)の崔州平(さいしゅうへい)とどこかへ出て行きました」
劉備は筆を借りて、諸葛亮へ手紙を残した。
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帰りの途中、道のわきにある居酒屋は賑わっていた。
そこの客は、諸葛亮の新妻が不美人であることを歌い、笑っていた。
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