朝の月(あさのつき) 望蜀の巻

内容

劉備(りゅうび)と呉妹(ごまい)との婚儀が行われる。

柴桑(さいそう)で療養している周瑜(しゅうゆ)から今後の方策が書かれた書が、孫権に届く。

呉の東府に築かれた一楽園で、劉備は贅沢三昧に過ごす。

劉備の姿に嘆く趙雲は、諸葛亮に渡された錦袋を開ける。

趙雲は劉備に「曹操が荊州へ攻め込んで来た」と知らせる。

劉備は夫人に別れを告げるが、夫人は「私も荊州へ参ります」と答える。

年が明けて、建安(けんあん)十五年元日の朝、劉備は夫人とともに母公を訪れる。先祖のお祀りに行くことを告げて、城を出る。

劉備は外城門まで出る。「神泉で身を清めてくるように」と共の者たちに命じ、その隙に、劉備と夫人はその場を去る。

長江(ちょうこう)の埠頭で、劉備は趙雲と合流。趙雲と兵五百に守られながら、国外へ急ぐ。

夕方の頃、大酔して眠っていた孫権の耳に知らせが入り、激怒。兵五百に劉備を追わせる。

程普(ていふ)は、劉備を追う将が陳武(ちんぶ)と潘璋(はんしょう)だと知る。ふたりは男まさりな呉妹君(ごまいくん)を怖れているため、だめだと忠告。

孫権は、蒋欽(しょうきん)と周泰(しゅうたい)の二将を呼ぶ。「劉備と妹の首を斬れ」と自身の剣を授けて、劉備を追わせる。

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