・王朗、諸葛亮の一喝で死す
あらすじ
曹真を大都督、王朗を軍師にし、二十万騎の軍勢は長安を出た。
魏軍と蜀軍は、祁山(きざん)の前で、向かい合うように陣を張った
鼓が三回鳴り、四輪車に乗った諸葛亮と、馬に乗った王朗が歩みでた。
王朗は諸葛亮に大論戦を挑むと、諸葛亮は王朗のいやしさを一喝した。
王朗は馬の上から崩れ落ち、そのまま息絶えた。
魏軍、蜀軍ともに陣営に戻り、次の作戦に移った。
魏軍は、蜀軍は夜襲をしかけるくるので、その隙に蜀の陣営を叩くという作戦であり、
蜀軍は、魏軍の想定どおりに夜襲を行い、油断させ、魏軍を叩くという作戦であった。
結果、魏の敗北となり、大都督曹真は、遠く退くこととなった。
メモ
●節鉞(せつえつ)
威信を表わすために、出征する大将軍に皇帝みずから賜わったまさかり。
●黄口児(こうこうじ)
年が若く、経験や知識などが足りない者。 青二才。
●口吻(こうふん)
口ぶり。言い方。
●由来(ゆらい)
もともと。
●烏滸(おこ)
おろかなこと。
●諒とする(りょうとする)
もっともだと思って認める。
●撞着(どうちゃく)
前後が矛盾すること。
●大逆(たいぎゃく)
人の道にそむく最も悪質な行為。
●奇矯(ききょう)
言動が普通と違っていること。
●溝壑(こうがく)
みぞや谷間。のたれ死ぬ場合に用いる。
●禽獣(きんじゅう)
鳥獣。恩義を知らず、道理をわきまえない人のたとえ。
●諂諛(てんゆ)
こびへつらうこと。