健啖天下一(けんたんてんかいち) 草莽の巻

内容

袁紹(えんしょう)の使者は、たくさんの兵糧・軍需品を数百という車に積み、帰って来た。
袁紹(えんしょう)はよろこび、北平(ほくへい)の公孫瓚(こうそんさん)攻略を開始する。

×××

呂布(りょふ)配下の陳宮(ちんきゅう)は狩りをしているとき、ひとりの旅姿をしたあやしい男を見つけたため、
矢を放ち、旅人の脚を射て、捕まえる。
旅人は、劉備の返書をもって許都(きょと)へ帰る使いの者だった。

陳宮(ちんきゅう)は呂布(りょふ)に劉備の返書を見せる。
返書には「呂布(りょふ)を討つ機会は、今しかない」とある。
呂布は激怒し、陳宮(ちんきゅう)に劉備を生け捕るよう命じ、
もう一軍を小沛(しょうはい)のうしろへ、
本軍を小沛(しょうはい)の正面へ進める。

劉備が送った急使が許都(きょと)に着く。
曹操は夏侯惇(かこうじゅん)らを先鋒とし、五万の兵を与えて徐州(じょしゅう)へ向かわせる。

呂布(りょふ)は曹操軍先鋒に対抗するため、小沛(しょうはい)を囲んでいた全軍を三十里ほど退かせ、兵の一部を向かわせる。

この機に、劉備は城を出て、関羽、張飛を左右に置き、凸形の陣形を敷く。

呂布軍と曹操軍はぶつかる。
夏侯惇(かこうじゅん)に追われた呂布軍の高順(こうじゅん)を援けるため、曹性(そうせい)は矢を放つ。
その矢は夏侯惇(かこうじゅん)の左の眼に突き刺さる。
夏侯惇(かこうじゅん)は矢を引き抜くと、眼球も一緒に飛び出したため、口に入れて自分の眼球を食べた。

曹操軍先鋒は済北(せいほく)まで退き、
呂布(りょふ)軍は劉備のいる小沛(しょうはい)へ向かう。

呂布(りょふ)軍と劉備軍はぶつかるが、大軍である呂布(りょふ)軍には勝てず、劉備軍は城へ逃げ戻る。
逃げ戻る劉備を見つけた呂布(りょふ)は追いかける。
城門のつり橋があがっていたため、劉備は「つり橋をおろせ」と叫ぶ。
つり橋がおろされ、劉備が渡ると、うしろを追っていた呂布(りょふ)も一緒に橋を渡り、呂布(りょふ)軍も続いて城内に入り込む。
小沛(しょうはい)の城は呂布(りょふ)軍に占領される。

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