あらすじ
魏の司馬懿は張虎(ちょうこ)と楽綝(がくりん)を呼び、命じる。
蜀軍が兵糧輸送に使っている木牛流馬といわれている器械を奪うようにと。
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三日後、魏の張虎と楽綝は蜀の木牛流馬を奪って帰って来る。
司馬懿は奪ってきた木牛流馬とまったく同じものを職人に作らせる。
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数日後、蜀の物見が諸葛亮に報告する。
魏軍は千余りの木牛流馬を使って隴西(ろうせい)から莫大な兵糧を運んでいると。
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諸葛亮は諸将をを呼び、策を命じる。
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夜は更け、魏の輸送部隊は北原へ急ぐ。
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蜀の王平は北原を通って魏の輸送部隊を襲い、木牛流馬を奪って来た道を戻る。
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輸送部隊の者が敗走してきたため、北原を守る郭淮(かくわい)は兵を率いて蜀軍が来るのを待ち構える。
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蜀の王平軍は木牛流馬の口の中の舌のネジを右にまわして逃げ去る。
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魏の郭淮は兵糧が積んである木牛流馬を奪い、動かそうとするが、動かない。
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そこへ山陰から鬼神軍に扮した張嶷(ちょうぎ)の軍が郭淮の軍へ襲いかかる。
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魏の郭淮の軍は恐れて逃げ崩れる。
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鬼神軍に扮した蜀の張嶷の軍に、蜀の姜維と魏延の軍も加わり、兵糧を積んだ木牛流馬を引いて祁山(きざん)へ持ち帰る。
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魏の司馬懿はこの知らせを受け、みずから救援へ向かう。
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蜀の廖化(りょうか)と張翼の軍は司馬懿が救援に向かう途中の道で待ち伏せをしている。
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司馬懿の軍は不意をつかれ、蜀軍にうち滅ぼされる。
司馬懿は一人となり、闇夜を逃げ走る。
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廖化は逃げる司馬懿を追撃する。
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逃げる司馬懿に追いついた廖化は馬上から司馬懿めがけて刀を振り下ろす。
しかし司馬懿の肩をはずれて、木の幹へ切りこんだ。
廖化の刀は抜けず、その間に司馬懿は逃げ去る。
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廖化はあきらめず、司馬懿の行方を追い、林の中で東西に分かれた道に出る。
東の道に黄金の兜が落ちてある。
廖化は東の道へ向かい司馬懿を追う。
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西の道を進み逃げ帰った司馬懿は、固く守ることのみに専念する。
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蜀の陣営では魏の兵糧を奪い、司馬懿を逃がしたとはいえ戦いに勝利したため、気勢をあげている。
この様子に諸葛亮は寂しさを感じる。
もしここに関羽がいたならば、このようなことで満足せずに、司馬懿を取り逃がしたことを悔いるに違いないと思うからだ。
メモ
●扼する(やくする)
しっかりとつかむ。