出師の表(すいしのひょう) 三国志 出師の巻

・前出師の表

・北伐の断行

あらすじ

馬謖(ばしょく)は司馬懿を除く策を諸葛亮に進言。
諸葛亮はそれを認め、実行する。

「打倒魏朝」という司馬懿が書いたといわれる檄文が、諸州の武門に広まる。
魏王曹叡は真偽を確かめるため、安邑(あんゆう)に出向く。

西涼を守る司馬懿は魏帝を迎えるため、兵馬数万を率いて安邑へ向かう。

安邑に駐屯している曹休は司馬懿の軍を止め、司馬懿の官職を剥奪する。
司馬懿は故郷へ帰る。(馬謖の策が成功する)

諸葛亮は司馬懿が西涼の守りから外れたことを知り、丞相府に籠って前出師の表(ぜんすいしのひょう)を書く。

翌春三月、蜀軍は成都を出る。

魏帝曹叡は蜀軍が成都を出たことを知り、夏侯淵(かこうえん)の子夏侯楙(かこうも)を向かわせる。

メモ

●寂寥(せきりょう)
ものさびしい様子・感じ。

●燎原の火(りょうげんのひ)
野原に放った火のように、勢いが強くて防ぎ止めようがないこと。

●擾乱(じょうらん)
乱れ騒ぐこと。

●満腔(まんこう)
体全部。心から。

●けだし
思うに。

●恢弘(かいこう)
事業や制度、教えなどを世に広めること。

●宜しく(よろしく)
適当に。

●臧否(ぞうひ)
よしあしを批判すること。

●姦(かん)
自分の都合をはかって不正をする。

●有司(ゆうし)
役人。

●偏私(へんし)
えこひいきをすること。

●闕漏(けつろう)
不足な点。

●裨補(ひほ)
助けおぎなうこと。

●性行淑均(せいこうしゅくきん)
性質や行為が善良で片寄っていないさま。

●卑鄙(ひひ)
下劣である。

●枉屈(おうくつ)
身をかがめ、へりくだること。

●駑鈍(どどん)
才が鈍く知恵が足りないこと。

●而して(しかして)
そうして。

●後顧(こうこ)
あとに心がひかれること。

●駙馬都尉(ふばとい)
俸禄は比二千石。三国時代は、皇女の夫のほか、外戚や宗室も就任した。

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