内容
劉備(りゅうび)は涪城(ふじょう)へ帰えると、「漢中(かんちゅう)の張魯(ちょうろ)が葭萌関(かぼうかん)を攻めている」という知らせが入ってきた。
劉備は、孟達(もうたつ)と霍峻(かくしゅん)に葭萌関(かぼうかん)を守るようにと命じた。
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龐統(ほうとう)が自邸に戻ると、身長七尺もあり、髪を短く切って襟の辺に垂らしているお客が、床の上に仰向けになって寝ていた。
法正(ほうせい)を呼び、「この者は誰か」と龐統は問うと、「劉璋(りゅうしょう)を諫めたために、官職を剥奪され、髪を短く切られた永年(えいねん)です」と答えた。
龐統は法正・永年を連れて、劉備のいる涪城へ向かった。
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永年は劉備に会うと、「涪水の線を守っているお味方は、堤防が決壊すると誰も助からない場所にいます」と忠告した。
早速、「堤防に注意せよ」と早馬をやり、昼夜見回りを徹底させた。
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ある日の夜。雨風が激しく吹きすさんだ。
蜀(しょく)軍五千の鋤鍬(すきくわ)部隊は、涪江の堤防に接近し、決壊させようと働いた。
しかし、警戒していた黄忠(こうちゅう)と魏延(ぎえん)の部隊は鋤鍬部隊を見つけ、退けた。
蜀の大将冷苞(れいほう)は捕らえられ、首を斬られた。
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そんな折、荊州(けいしゅう)の留守を守る諸葛亮(しょかつりょう)の書簡を持って、馬良(ばりょう)が劉備のもとへやってきた。
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