第七巻 望蜀の巻 第一八〇回 酔県令
あらすじ
諸葛亮が留守のときに、龐統は荊州の劉備を訪ねる。諸葛亮からの書状も魯粛の紹介状もわざと出さずに。
「もしご縁あらばと」
劉備は耒陽県の県令を依頼する。
「容姿醜く、この男が名声の高い鳳雛だろうか」
龐統はその日のうちに任地へ向かうが、役所の仕事は何もしない。
地方民から非難の声が劉備に届く。ただちに張飛と孫乾が向かう。
張飛は県庁の官舎へ押しかけ、怒鳴る。
「龐統はおらんか」
奥からよろよろと龐統が出てくる。酒臭い息を吐く。
張飛は怒鳴る。
「明日中に山と積まれた訴訟を片付けろ」
あくる日、張飛と孫乾が県庁に着くと、行列が続いている。
夕方になると、龐統はすべてを片付けていた。
張飛は床に伏して深く謝した。
龐統は張飛が帰るとき、魯粛からの紹介状を手渡す。
「主君に渡してくれ」
劉備は張飛から報告を聞く。そこへ諸葛亮が帰ってくる。
「早くお呼び戻しになるのがよいでしょう」
やがて龐統は荊州へ帰ってきた。
劉備は龐統に詫びる。
伏龍と鳳雛、ふたりが劉備を支えることになる。