母子草(ははこぐさ) 赤壁の巻

あらすじ

曹操は政務で手がいっぱいになっていたが、荀攸の言葉で思い出した曹操は、劉備追撃を決めた。

その道案内に荊州の旧臣、文聘を命じ、急がせた。

一方、劉備は百姓たちを連れているため、まだ道なかばにすぎなかった。

江夏へ援軍を頼みにやった関羽からの連絡がないため、諸葛亮が江夏へ向かった。

諸葛亮と別れた二日後の真夜中、曹操軍が襲ってきた。

長坂坡の畔に劉備が逃げのびると、そこには文聘が待ち構えていた。

劉備は「敵将曹操に媚び、きのうの友に嚙みつくとは何事ぞ」と罵った。

文聘は顔を赤らめながら、駆け去った。

劉備が逃げる先には、伏兵が置かれており、見渡せば、妻子、老少、糜竺、糜芳、趙雲、簡雍らと離れ、バラバラになっていた。

そこへ傷を負った糜芳が劉備に追いついた。

糜芳は「趙雲が味方から抜けて、曹操軍の方へ駆けていきました」と告げた。

ここに追いついてきた張飛も「それを見たという声がが多い」と同意した。

張飛は二十騎ばかりの部下を連れ、長坂橋へ向かった。

東岸に密林があったため、馬の尾に木の枝を結び付け、林の中を往来させた。

張飛はひとり、長坂橋の上に馬を立てた。

一方の趙雲は、甘夫人・糜夫人・幼主阿斗の守護をいいつけられていたため、行方を捜していたのだ。

逃げまどう数万の百姓たちのなかで、簡雍が倒れていた。

趙雲は簡雍を馬の背に乗せ、部下をつけて先へ送った。

趙雲は夫人らを探しに馬を飛ばした。

数百人の百姓老幼の一群のなかから、甘夫人が趙雲の前に転び出た。

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