あらすじ
蜀との和平交渉に失敗した呉の使者程秉は急いで呉国へ帰った。
建業の城で大会議が開かれるが、蜀を恐れて誰も声を発しなかった。
そんな中、闞沢は、蜀を破るには荊州にいる陸遜が適任と推薦したが、皆が大反対。陸遜は一儒生にすぎなかったからだ。
しかし、孫権は荊州を守る陸遜をすぐに呼びよせ、大都督護軍鎮西将軍に任命し、軍の総司令官として蜀軍にあたらせた。
諸将は学問しか知らない陸遜に従うはずもなく、陰口をたたいていた。
そのような状況で、陸遜は軍議を開き、「軍律を破る者は斬る」と宣言し、次の日には、陸遜の名で「蜀と戦うことを禁じる」という軍令が通達された。
諸将は軍令を知り、「そんな消極的な策でどうする」と陸遜のもとへ押しかけたところ、陸遜は手に剣をとり、「これ以上いうのなら斬るぞ」と大声で叱った。
諸将はしかたなく帰って行くが、不満はいっそう大きくなった。
蜀の劉備は、陸遜が大都督になったことを知り、どのような人物かと尋ねると、そばにいた馬良が答えた。陸遜は一書生で若年だが、亡くなった呂蒙は先生と敬っており、呉軍が荊州を襲ったのは呂蒙の策といわれているが、すべては陸遜の進言によるものだという。
それを聞いた劉備は、陸遜こそが関羽を討った仇だと知り、目の色が変わった。そして、すぐに軍を進めるよう、諸将に命じた。
馬良は劉備を諫めるが、劉備は「朕の兵略が陸遜の策に劣るのか」と返したため、馬良は何も言えなくなった。