火中の栗(かちゅうのくり) 赤壁の巻

あらすじ

黄蓋が静まりかえった大堂に現れ、文官武官の無礼を諸葛亮に詫びた。そして、奥へ案内した。

孫権は諸葛亮に、曹操の兵力を尋ねた。

「少なく見積もっても百万。良将は二、三千人。軍は呉を攻めるため向かっております」と諸葛亮は答えた。

「戦うべきか、戦わないがよいか」

「父兄のお志を継ぐならば、わが主君とともに戦うべきでしょう。もし、諦めておられるのなら、降伏するのです。曹操の前にひざまずき、憐みを乞うて降伏すればよいのです」

諸葛亮はつづけた。

「閣下には天下を争いたいというお気持ちがおありでしょう。ところが、古参の文官武官らは反対して何事もないことを願っています」

「なぜ劉予州に降伏をすすめないのか」と孫権は尋ねた。

「わが主君は王室の宗親。下輩曹操に降伏するはずがありません。もし、主君へ降伏をすすめましたら、たちどころに首を斬られるでしょう」

孫権は顔色を変えた。そして後閣へ退いてしまった。

魯粛は諸葛亮をたしなめた。

諸葛亮は、気量の狭いお方には曹操を討つ大策は言えませんと告げた。

魯粛は孫権のあとを追って後閣へ入り、もう一度、諸葛亮にお会いくださいと勧めた。

孫権はふたたび諸葛亮の前へ出た。そして、諸葛亮の説明を聞き、曹操との戦いを決めた。

開戦の知らせを聞いた文官武官たちは顔色が青くなった。

非戦派の張昭らは孫権を「君ご自身と滅んだ袁紹とを比べてください」と諫めた。

孫権は居心地が悪くなったのか、奥の私室へ入っていった。

開戦反対派と開戦賛成派は数の上では、七対三ぐらいにわかれている。

孫権は食事もとらずに、悩み苦しんでいた。

呉夫人は孫権に、孫策の遺言を思い出させた。「内事は張昭に、外事は周瑜に計るべし」

孫権は鄱陽湖で水軍の調練にあたっている周瑜を呼んだ。

関連記事

次の章「酔計二花(すいけいにか)」へ進む

前の章「舌戦(ぜっせん)」へ進む

赤壁の巻(せきへきのまき)へ進む

トップページへ進む