酔県令(すいけんれい) 望蜀の巻

内容

諸葛亮(しょかつりょう)は新領地下の民情を視察しており、荊州(けいしゅう)を留守にしていた。

龐統(ほうとう)は劉備(りゅうび)を訪ねて来た。
諸葛亮から噂を聞いていた劉備は、すぐに会った。
劉備は龐統の醜い風貌に興ざめした。
龐統は諸葛亮と魯粛(ろしゅく)の書状を携えていたが、それを出さずに「ご縁があらばと来てみた」と言った。
劉備は龐統を耒陽県(らいようけん)の県令に任じた。

着任した龐統は仕事をしなかったため、書類は山積みになっていた。
地方民から非難の声を聞いた劉備は、張飛(ちょうひ)と孫乾(そんけん)を向かわせた。

役所の者に聞くと、龐統は毎日酒ばかり飲んでいるという。
「明日中に溜まっている仕事を片付けろ」張飛は龐統に命じた。

翌日。張飛と孫乾が行ってみると、行列が続いていた。未明から龐統が決裁を与えているという。
夕方には仕事を片付けてしまった。
張飛は龐統に対する無礼を詫びた。
張飛が帰るとき、龐統は魯粛からの書状を張飛に渡し、劉備に渡すように頼んだ。

張飛からの報告を聞き、魯粛からの書状を見た劉備は、すぐに龐統を荊州へ戻した。

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