月烏賦(つきよがらすのうた) 赤壁の巻

内容

西涼(せいりょう)の馬超(ばちょう)と韓遂(かんすい)の軍が許都(きょと)へ向かっているとの知らせが曹操(そうそう)のもとに届く。
「誰か予に代って、許都へ帰り、守る者はないか」と曹操は群臣に言った。
皆が黙っていたところ、徐庶(じょしょ)が名乗り出た。
徐庶は三千の兵を率い、すぐに許都へ向かった。

建安(けんあん)十三年十一月。曹操は水陸の諸大将を一船に集めて江上の宴を開いた。
曹操は「呉に討入るときには、予にもひとつの楽しみがある。喬公(きょうこう)のふたり娘を見ることだ」と言い、即興の詩を吟じた。
揚州(ようしゅう)刺史(しし)の劉馥(りゅうふく)は、その詩句は不吉だと言った。
曹操は激怒し、剣を抜いて劉馥を斬った。
酔いがさめてからそのことを知った曹操は沈痛な顔をした。

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