舌戦(ぜっせん) 赤壁の巻

内容

魯粛(ろしゅく)と諸葛亮(しょかつりょう)は呉へ向かった。

柴桑(さいそう)城街につくと、魯粛は諸葛亮を客館へ案内し、自身はただちに城へ登った。

府堂には文武の百官が集まっており、大会議中であった。
魯粛は会議のなかに入ると、孫権(そんけん)は一通の檄文(決起をうながす文書)を渡した。それは曹操(そうそう)からものであり、降伏してともに劉備を討つか、戦って滅亡へ向かうか、の最後通牒であった。
ほとんどの者は降伏に賛成していた。
孫権は決めかねており、休憩のため席を立った。
魯粛は孫権のあとについて奥へ入り、降伏論に異を唱え、明日、諸葛亮を連れてくる、と言った。
本日の会議は取りやめとなり、明日あらためて会議することとなった。

次の日。柴桑城の一閣には、二十余名の者が諸葛亮を待ち構えていた。
諸葛亮が客位の席につくと、呉国第一の名将といわれる張昭(ちょうしょう)から始まり、虞翻(ぐほん)、歩隲(ほしつ)、薛綜(せっそう)、陸績(りくせき)、厳畯(げんしゅん)、程秉(ていへい)が諸葛亮に論を挑んだが、ことごとく返され、皆沈黙した。

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