吉川三国志

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風を呼ぶ杖(かぜをよぶつえ) 赤壁の巻

内容荀攸(じゅんゆう)は主君曹操(そうそう)へ一策をすすめた。その策とは、曹操が首を斬った蔡瑁(さいぼう)の甥蔡和(さいか)と蔡仲(さいちゅう)を呉(ご)に潜ませるというものである。↓荀攸は蔡和と蔡仲をともなって曹操の前へ出た。曹操は「叔父...
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覆面の船団(ふくめんのせんだん) 赤壁の巻

内容夜靄(よもや)は深くたれこめていた。二十余艘の兵船はおのおの綱でつなぎあい、北方へ進んだ。このとき、船に乗っていた魯粛(ろしゅく)はこの船団の目的と諸葛亮(しょかつりょう)の考えがわからず、魯粛を人質にとり、夏口(かこう)に向かっている...
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陣中戯言なし(じんちゅうぎげんなし) 赤壁の巻

内容周瑜(しゅうゆ)は「曹操(そうそう)が蔡瑁(さいぼう)と張允(ちょういん)を斬った」ことを知った。周瑜は自身の策が成功し、得意気になったと思われる。周瑜は魯粛(ろしゅく)を諸葛亮(しょかつりょう)のもとへ向かわせ、このことについてどう考...
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群英の会(ぐんえいのかい) 赤壁の巻

内容呉(ご)軍に大敗した結果を聞いた曹操(そうそう)は蔡瑁(さいぼう)と張允(ちょういん)を呼んだ。蔡瑁と張允は曹操の前で百拝し、陳謝した。曹操は今回の敗戦を許し、二人に水軍の再整備を任せた。水上での戦い方がわからぬゆえに、二人にまかせるし...
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狂瀾(きょうらん) 赤壁の巻

内容諸葛亮(しょかつりょう)は帳(とばり)の外から宴席の様子をうかがった。周瑜(しゅうゆ)と話をしている劉備(りゅうび)を見た。劉備のうしろに剣を握った関羽(かんう)が立っているのを見た諸葛亮は、江岸にある自分の仮屋のほうへ立ち去った。↓そ...
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殺地の客(さっちのきゃく) 赤壁の巻

内容前線に向かうため、諸葛亮(しょかつりょう)は、魯粛(ろしゅく)、程普(ていふ)と同舟で三江をさかのぼった。↓呉(ご)軍の本陣で、周瑜(しゅうゆ)は諸葛亮に兵千余騎を貸すので聚鉄山(じゅてつざん)にある曹操(そうそう)の糧倉を焼き払ってほ...
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大号令(だいごうれい) 赤壁の巻

内容鄱陽湖(はようこ)にいた周瑜(しゅうゆ)は、魯粛(ろしゅく)と諸葛亮(しょかつりょう)が帰るとすぐに自邸を立ち、孫権(そんけん)のいる柴桑城(さいそうじょう)へ向かった。↓周瑜は大堂に到着すると、孫権以下、文武の諸将が待っていた。孫権は...
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酔計二花(すいけいにか) 赤壁の巻

内容呉(ご)の水軍総都督である周瑜(しゅうゆ)は、鄱陽湖(はようこ)で水軍の猛練習にあたっていた。そこへ孫権(そんけん)から、すぐに柴桑城(さいそうじょう)へ来るように、と早馬がきた。↓柴桑城へ出立の準備をしていた周瑜のもとに、魯粛(ろしゅ...
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火中の栗(かちゅうのくり) 赤壁の巻

内容黄蓋(こうがい)が現れ、諸葛亮(しょかつりょう)に対する無礼を詫び、主君孫権(そんけん)のいる奥へと案内した。↓大堂に案内されると、孫権が迎えに出たので、諸葛亮はひざまずいて再拝した。諸葛亮は孫権を一目見て、説得するには、怒らせた方がい...
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舌戦(ぜっせん) 赤壁の巻

内容魯粛(ろしゅく)と諸葛亮(しょかつりょう)は呉へ向かった。↓柴桑(さいそう)城街につくと、魯粛は諸葛亮を客館へ案内し、自身はただちに城へ登った。↓府堂には文武の百官が集まっており、大会議中であった。魯粛は会議のなかに入ると、孫権(そんけ...
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一帆呉へ下る(いっぱんごへくだる) 赤壁の巻

内容「劉備(りゅうび)を逃したら野に虎を放つようなものでしょう」荀彧(じゅんいく)は曹操(そうそう)を励ました。曹操(そうそう)は劉備をどこまでも追って行った。↓漢江(かんこう)の渡口まで追いつめられた劉備らの前に、劉琦(りゅうき)から一万...
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長坂橋(ちょうはんきょう) 赤壁の巻

内容景山(けいざん)の上から戦いの情勢をながめていた曹操(そうそう)は、わが陣地を駆け破るひとりの男を見た。その男は趙雲(ちょううん)であるという。「矢を放つな、趙雲(ちょううん)を生け捕って連れてこい」曹操は命じた。↓趙雲は一矢も受けるこ...
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宝剣(ほうけん) 赤壁の巻

内容曹操(そうそう)軍曹仁(そうじん)の部下淳于導(じゅんうどう)は、劉備(りゅうび)らを追撃する途中、行く手に立ちふさがる糜竺(びじく)を捕らえて自身の鞍わきに縛りつけた。↓淳于導は劉備配下の趙雲(ちょううん)を見つけ、向かって来た。趙雲...
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母子草(ははこぐさ) 赤壁の巻

内容荀攸(じゅんゆう)は曹操に、劉備の話をした。劉備がここを逃げてから十日あまり経っているからだ。曹操(そうそう)は荊州(けいしゅう)の政務に追われていて、劉備のことを忘れていた。すぐに諸大将を集め、劉表(りゅうひょう)の旧臣文聘(ぶんぺい...
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亡流(ぼうりゅう) 赤壁の巻

内容曹仁(そうじん)・曹洪(そうこう)・許褚(きょちょ)が率いる曹操(そうそう)軍の先鋒隊は、諸葛亮(しょかつりょう)の策により、大敗北を喫した。↓劉備(りゅうび)らは、対岸へ渡り、樊城(はんじょう)へ入った。↓宛城(えんじょう)にいた曹操...
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新野を捨てて(しんやをすてて) 赤壁の巻

内容百万の曹操(そうそう)軍は、河南(かなん)の宛城(えんじょう)まできていた。荊州(けいしゅう)からの降伏の使いである宋忠(そうちゅう)は宛城で曹操に会った。「劉琮(りゅうそう)は荊州の太守であることを保証する」曹操は言った。↓宋忠は荊州...
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許都と荊州(きょととけいしゅう) 赤壁の巻

内容「荊州(けいしゅう)を借りれば、軍需財源、ずべてが満たされます」諸葛亮(しょかつりょう)は劉備(りゅうび)に言った。「わしが今日あるは、劉表(りゅうひょう)の恩である。義に欠けるようなことはできない」劉備は言った。↓夏侯惇(かこうじゅん...
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臨戦第一課(りんせんだいいっか) 赤壁の巻

内容ある日。曹操(そうそう)は、南方の形勢ついての軍議を開いた。夏侯惇(かこうじゅん)は劉備(りゅうび)討伐を主張した。曹操は同意し、夏侯惇を大将に、于禁(うきん)と李典(りてん)を副将に命じ、十万の軍団を編制した。荀彧(じゅんいく)と徐庶...
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蜂と世子(はちとせいし) 赤壁の巻 

内容呉軍は黄祖(こうそ)がいる江夏(こうか)城を攻めた。この土地に詳しい甘寧(かんねい)は東門の外で黄祖を待ち伏せしていた。江夏城に黒煙があがり、東門から黄祖は駆け出してきた。すると、道のかたわらから呉軍の程普(ていふ)が現れ、黄祖を襲った...
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鈴音(れいおん) 赤壁の巻

内容孫高(そんこう)と傅嬰(ふえい)の二人は、戴員(たいいん)の邸を襲い、首を斬って、孫翊(そんよく)の夫人である徐氏(じょし)へ献じた。↓孫翊が斬られたことを知った呉主孫権はすぐに兵を率いて丹陽(たんよう)に向かい、この騒動にかかわった者...